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底辺絵描きがいろいろ描き散らしたり書き散らしたりするブログ。 読書や音楽やゲームも趣味。PSO2プレイヤーでもあります。 たまにナマモノの絵も描きます。陰陽座とかGALNERYUSとかV 系とか。
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待望の貴志作品!なんと文庫書き下ろしです!
とかいいつつ、発売日から大幅に遅れての入手&読了ですw

ホラー小説家安斉が山荘で目覚めると、大量の雀蜂が飛んでいた。
安斉は過去に雀蜂に刺されているので、一度でも刺されたら死んでしまう。
外は吹雪、通信機器は使えない。

崖っぷち設定ですね。
この本はとにかく、蜂の脅威の描き方が怖い。
主人公が一度でも刺されたら終わりという設定がさらに脅威を際立たせています。
まあ、その割に主人公の行動は「おまえバカですか?」なのも目立つんだけどw

個人的にはなかなか好きだったんですが、ネットでの評価はあんまりよくないみたいですね。
原因は短編だったことと、これはホラーか?という内容だったからかな。
まぁ、久々の書き下ろしだもんね。ガッツリ読みたかった人には物足りないかもわからんね。

話の内容もホラーかと言われると確かに微妙ですw
確かに雀蜂は怖いです。でも、現実的すぎる敵なんです。
今までの貴志作品に現れた脅威に比べたら現実的な恐怖かも。
でも、貴志作品のいいところはぎゅっと詰まってると思います。
個人的に、貴志作品は、絶望的な状況で主人公が知恵を振り絞る姿の描写が醍醐味だと思っています。
今回も、雀蜂に対して手を変え品を変え、たくさんの対策を練っています。
その描写が、「あぁ、貴志作品だなぁ。」と思えてたまらんです。

もしかしたら、この作品は貴志作品初心者の方にもおすすめしたいかも。
今まで、貴志作品って何から薦めていいかわからなかったんですよね。
ホラー系はがっつりホラーで、グロいシーンもとても多い。
ホラーファンじゃないと受け入れがたいものもあるかもしれない。
ドラマになった防犯探偵シリーズも面白いけどちょっと冗長なところもあるし、これぞ貴志作品!ではないような…。
『青の炎』は薦めたら本気で怒られそう。
と思ってて、何から薦めていいかわからなかったんですよね。
でも、『雀蜂』は長さも長すぎず、クッソグロくて暗いということもなく、抵抗なく入れるんじゃないかなと思います。

ちなみに、この本の主人公、安斉が書いた小説のタイトルは貴志先生の既刊のタイトルと対応してたりしますので、貴志作品ファンは読んでニヤニヤしてみてください!


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『VANILLA FICTION』3巻が出ていました。
今回の表紙は雪彦とエリちゃん。毒々しい黄緑とピンクが目立ちますねぇ。

今回は、1,2巻では流されるまま、決心もつかないままの佐藤先生と太宰がそれぞれの覚悟を決めます。
佐藤先生が自分の生き方に固執して決断できない一方で、雪彦は息子のために迷うことなく覚悟を決める。
その対比の描き方はさすが大須賀先生と言うしかない。
大須賀先生の作品は今までも、主人公の覚悟と戦いが描かれていましたが…。
今回はどうなるんだろう。高校生の安藤と潤也、殺し屋の蝉、今回は小説家の佐藤忍。
今までの主人公よりも年齢はいってる(31歳)の佐藤先生だけど、社会経験は乏しいし、偏屈だし、悲観的だし、無駄に頭でっかちですぐに泣くしなんか頼りない。
今までの大須賀作品の中で一番心配な存在かもしれない…。
そんな先生がエリちゃんを守ってあげられるのか…。今後に期待してます。

対して雪彦と息子のドラジェのシーンは癒やしと萌えの宝庫ですありがとうございました。
2巻では雪彦は喧嘩したいがために警察官になったキレ者クソDQNとして描かれてましたが、3巻では、いい父親してますね。
一見DQNのようだけどまともなことも言っている。
「目的と手段を混同するなよ。」
なぜこの人はこんな難しいことをあっさりとできてしまうんだろう。
ドラジェの言うように変で悪い大人なんでしょうね。
でも、人間なんて、ちょっと変でちょっと悪いぐらいでいいのかもしれない。
子供に恥ずかしくない生き方ができるなら。

後半で佐藤先生が放つ「大人としての責任を果たそう。」という言葉も難しい。
大人としての責任ってなんだろう。社会人として、親として、常識人として、どれも似ているようで違うと思う。
大人としての責任って何だろう。私はクソな大人だからよくわからん。
でも、子供が、大人になるのも悪くないと思えるようにすることがソレかな、と思うときがある。

現実の世界では佐藤先生も雪彦も煙たがられる大人なんだと思う。
でも、この話はFICTIONだから、もっともっと、良くて悪いことをたくさんしてほしいなと思います。


最近、吸血鬼ハンターDシリーズにハマっています。
きっかけはYoutubeでみつけたこのMADです。
Nighewishの「The Escapist」を吸血鬼ハンターDシリーズの『D-妖殺行』を原作にして作られたアニメ映画「ヴァンパイアハンターD」の映像と組み合わせたMADです。
実は、このMADを見るまでは、この映画のことを全く知らなかったので、海外アニメかなんかだと思っていました。
世界観も外国人が好きそうだし。

で、気になったので映画と原作を両方チェックしてみました。


なんだこれ、面白い!!!!

吸血鬼(貴族)が人間に驚異をもたらす遙か未来の世界、吸血鬼を狩る技術をもつ「ハンター」なる者たちが存在した。
主人公の名前はD。旅人帽に青いペンダント、背中には長剣、左手には人面痣、美形の吸血鬼と人間の混血児のハンター。(厨二心をくすぐるたまらん)
Dは娘を吸血鬼にさらわれた父親から依頼を受け、娘を探しに行きます。
しかし、依頼されていたのはDだけではなく、腕利きのハンター「マーカス兄妹」もDと同じ吸血鬼を追います。
吸血鬼、マーカス兄妹、そして吸血鬼の護衛をする異形の者たちとの闘いは見所ですね。

原作、映画ともに大筋は同じなんですが、デティールは違うので好みは分かれるかもしれませんね。
原作小説の方が、生々しい描写も多く、もの悲しくなっていました。
ちょっと人間関係の描写が読みにくいかもしれませんが、マーカス兄妹の特殊能力だとか、異形の者、バルバロイたちの執念深さの描写など、読み応えありです。
映画は原作に比べて、ドラマチックに仕上がっていました。
そして全体的に登場人物の性格がいいw
敵であるバルバロイたちもなんか好感が持てる。(原作ではマシラというバルバロイがドクズだったので)
マーカス兄妹の女性ハンター、レイラは映画の方がサバサバしていましたね。
これは好みの問題になるかな。
個人的に、映画のラストではレイラに救いがあったのがよかったです。

登場人物の差違なんかを比べると面白いです。
もっとも、主人公のDはあんまり違いはないんですけどね。
あいつあんまり喋らないしw
で、ここからは完全なる私の趣味ですが、この作品で大好きなキャラ、マーカス兄妹の三男、グローベックについての考察をしてみようかと。
大好き、と書きましたが、原作と映画ではなんかもう好きと嫌いとではっきり分かれる奴です。
グローベックという人物はマーカス兄妹の三男ですが、病弱で寝たきり、もう死ぬ寸前みたいな青年ですが、幽体離脱みたいなのができて、幽体離脱をしているときは破壊光線みたいなのを出せる最強キャラです。
ここまでが共通。

原作では
・ミイラのような容貌だが、幽体離脱した霊体は幼さの残る天使のような笑顔を振りまく健康そうな姿。肉体が発作を起こすと幽体離脱する。兄妹の最強兵器。
・実の妹であるレイラを襲っているクソ。
・バルバロイに捕まった娘を助けたりして、優しいところもある。

映画では
・特殊な薬物を打つと幽体離脱する。破壊光線でバルバロイの村半壊滅w
・敵地にむかう兄妹たちを止めようとする。兄妹の良心か?
・吸血鬼に襲われてピンチのレイラを命をかけて救い出す。
・声が関俊彦。(ポイントですね)

もうとにかく、原作と映画ではレイラに対する態度違いすぎw
映画は血のつながらない妹の身を案じて命までかけて助けるのに、原作は血のつながった妹を陵辱するクソですからね。
おまえ、歩けないほど重傷なくせに妹を襲う元気はあるのかよと。
ドクズですね。
原作の彼もかわいそうなんですよ、兄に溺愛されているとはいえ、それは特殊能力が便利だからというのもあるし、無理矢理なんども発作を起こさせられて。
だからといって、こんなことしていいわけがないってか、妹襲ってる時点で同情の余地はないですね。

こんなクソなんですが、私は映画を先に見てしまったのでね…。
映画での優しいグローベック(声は関俊彦)に好感を持ってたんですよ。
幽体離脱したときの満面の笑みなのにどこか痛々しい表情とか。

今回ほど見る順番を間違えなくてよかったと思った話も珍しいw
原作から読んでいたら、映画のあいつも先入観で大嫌いになっていたよ…。

さて、ハマってしまった吸血鬼ハンターD,35冊も出ているらしいですw
しばらく読むものに悩まなくていいなと思う反面、財布と相談する時間が増えそうですよw



死化粧師第7巻、最終巻を読みました!




長かった…!
三原先生、お疲れ様でした…!
私が死化粧師を知ったのすら、6年前か…。

この漫画は、老若男女すべての人にオススメしたいです。
悲しみを抱えている人、自分の弱さを許せない人、誰かの心に寄り添いたい人。

亡くなった人を見送ることはとても難しいことだと思います。
人の心は難しいものだから。
理屈だけではどうにもならないときがやってくるから。
その悲しみと向き合う時に正解なんてないのかもしれない。
そんな時、エンバーミングがひとつの選択肢として存在していてほしい。

この漫画が始まった当初、終わった今でも、エンバーミングは日本では知名度はまだまだ低いと思います。
厳しい仕事だと思うし、難しい問題だと思います。
死化粧師はそこにも踏み込んでくれていたところがよかった。
この仕事のいいところばかり描かれていたら、厨二病的な憧れを抱き、覚悟がないままこの仕事をしたいと思ったり、誤解をしたりする人が大量にでたと思うんだよね。

この漫画に出会ったころ、私はまぁ、身近な人の葬儀に出たりしていまして…。
当時の記憶は曖昧としたものだけど、不満のある葬儀ではなく、むしろよかったとさえ思っている。
だけど、気持ちの整理には時間がかかった。
死化粧師はそのときに出会った本です。
死の向き合い方って一つじゃないんだなと思ったよ。
とても複雑で難しいことだと実感した。

遊び半分や生半可な理解で描かれている漫画ではないので、ぜひ一度手に取ってみてください。
今、生きているあなたへ。
『文豪ストレイドッグス』2巻が出ていました。



この漫画、日本文学において名作と呼ばれる作品を残した作家たちが、その作品にちなんだ名前の能力を使って闘うというなんとも型破り&日本文学好きにはたまらん漫画です。
例えば、中島敦が虎に変身したり、江戸川乱歩が名推理を披露したり…。

実は、1巻を読んだときには少々不満があったんですよね…。
理由はなぜもっと変態的な能力を使わないのだ!という馬鹿みたいなことです。(しね
例えば、この谷崎潤一郎とか。
この漫画で谷崎は「細雪」というなんとも綺麗な技を披露してくれます。
しかし私は「もっと…あれだ…春琴抄とか、痴人の愛とかエグイのあっただろ!」と謎の怒り爆発www
江戸川乱歩だって「超推理」よりも「人間椅子」とか「芋虫」の方が断然エグイ!と。
要するにエグイの求めてたんですwww

しかし、2巻読んで乱歩さんの能力には納得いったというか…ああいうキャラもいないと面白くないな、という感じがして、今はそんなにエグイのは求めてないです。
てか、普通に考えてて、あんまりエグイグロイなことばかりされたら誰も買わないよねwww

今回は、戦闘系の能力者ではない、推理能力を発揮する江戸川乱歩と治癒系能力者の与謝野晶子が活躍します。
そして、適役に檸檬爆撃の梶井基次郎と夜叉を呼び出す泉鏡花が登場します。
このね…鏡花ちゃんが美少女なんだ。
変な意味じゃなくて、本当に女の子なんです。可愛い。
そして、檸檬を爆弾に見立てる小説を書いた梶井基次郎は漫画の中で本当に檸檬を爆発させますwww
檸檬爆弾が個人的にツボすぎてやばかったです。

そして乱歩さん大好きです乱歩さん!
もともと江戸川乱歩作品のファンなのもあるんですが、キャラデザとか性格とか、読めば読むほど好きになって、乱歩さん大活躍の2巻はなんて俺得。

ちなみに「日本文学をよく知らないと楽しめないのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、テンポのいいバトル漫画なので気にせず読めますし、全然知らなくても問題ないと思います。
ただ、面白い作品や作家もいっぱいなので気になったらあらすじぐらいチェックするとより面白いかも、というレベルで気楽に読んでみてはいかがでしょう。

最後に、夢野久作とか出たら最強じゃねとか考えている私のためにもどうか夢野久作を出してくださいと願をかけてみよう。←
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プロフィール
HN:
セイロン
性別:
非公開
自己紹介:
底辺絵描きがだらだらイラストを描くブログ。
絵以外にも読書とか音楽とかゲームが大好き。ライブも行きます。
陰陽座、GALNERYUS、摩天楼オペラのライブによく出没。
投下するイラストはオリジナル、二次元、三次元など様々。

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