底辺絵描きがいろいろ描き散らしたり書き散らしたりするブログ。
読書や音楽やゲームも趣味。PSO2プレイヤーでもあります。
たまにナマモノの絵も描きます。陰陽座とかGALNERYUSとかV
系とか。
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原風景(げんふうけい):人の心の奥にある原初の風景。懐かしさの感情を伴うこと が多い。また実在する風景であるよりは、心象風景である場合もある。(Wikipediaより引用)
普段、ミステリーやホラーを多く読んでいますが、こんな原風景的な場所を舞台とした小説も好きです。
正確には、原風景+少し不思議な話、ですかね。
自分自身は高度経済成長はとっくに終わり、バブルの恩恵など知らず、いわゆるゆとり教育ど真ん中の世代、田舎でもない都会でもないこれといった取り柄のない地方都市暮らしの人間なのですが、人が神や怪異を恐れ、崇め奉った時代の結構な田舎の風景というものに親しみや懐かしさをなぜか憶えます。
そんな土地に住んでいる親戚もいなければ、観光地と化したなんちゃって原風景には行きたくない、かといってガチの山奥など億劫で行きたくない、だけど原風景的なものに触れたい、そんな我が儘な私は小説を読むことで満たされるのです。
ここ最近、そんな感じの本で気に入った本があるので、何冊かそんな本を紹介しようかなと思います。
今回紹介したいのは、三浦しをんさんの『白い蛇眠る島』です。
実は初めて読みました、三浦しをん作品!
ちなみにこの本、単行本のタイトルは『白蛇島』なので、探すときには注意です。
舞台は拝島という閉鎖的な島。
白蛇様という神様を奉り、持念兄弟という義兄弟のような習慣が存在し、長男は島に残り、次男以下は島に残れない、そして「あれ」と呼ばれ人々に恐れられているモノが存在する島。
そんな島を舞台に高校生の悟史は13年に一度の祭の為に拝島に帰省をし、持念兄弟の光市とともに不思議な大冒険をすることになるのです。
物語全体としては、大きな起伏などは少なく、展開の派手さというよりも、登場人物たちそれぞれの考えや感情を追っていくのがメインになります。
島に残りたい者と出て行きたい者、それぞれの思いが交錯する中、祭の夜に不思議な出来事が起こります。
どんなことが起こるのかは読んでからのお楽しみ。
謎のしきたりや閉鎖的な土地、なんとなく横溝正史的な要素を含みつつもドロドロとした感じは全くなく、むしろ夏という季節、少年時代の葛藤、というものが爽やかさを与えてくれるので、まるで10代の頃に還ったような気持ちで読み進めることができました。
その、爽やかな気持ちが原風景的な印象を与えてくれます。
最近、ドロドロした話ばかり読んでいたせいか、非常に爽快な気分です。
この本を読んでいたら、10年ぐらい前に読んだこの本のことを思い出しました。
『青い珊瑚の伝説』です。
記憶がおぼろげなので内容もかなり忘れており、海に囲まれている場所が舞台の不思議な話、ということしか思い出せないのですが…。
なんとなく思い出してまた読みたくなっています。
何年か前に読んで忘れてしまった本を、現在の読書によって思い出す、というのはとても嬉しいですね。
普段、ミステリーやホラーを多く読んでいますが、こんな原風景的な場所を舞台とした小説も好きです。
正確には、原風景+少し不思議な話、ですかね。
自分自身は高度経済成長はとっくに終わり、バブルの恩恵など知らず、いわゆるゆとり教育ど真ん中の世代、田舎でもない都会でもないこれといった取り柄のない地方都市暮らしの人間なのですが、人が神や怪異を恐れ、崇め奉った時代の結構な田舎の風景というものに親しみや懐かしさをなぜか憶えます。
そんな土地に住んでいる親戚もいなければ、観光地と化したなんちゃって原風景には行きたくない、かといってガチの山奥など億劫で行きたくない、だけど原風景的なものに触れたい、そんな我が儘な私は小説を読むことで満たされるのです。
ここ最近、そんな感じの本で気に入った本があるので、何冊かそんな本を紹介しようかなと思います。
今回紹介したいのは、三浦しをんさんの『白い蛇眠る島』です。
実は初めて読みました、三浦しをん作品!
ちなみにこの本、単行本のタイトルは『白蛇島』なので、探すときには注意です。
舞台は拝島という閉鎖的な島。
白蛇様という神様を奉り、持念兄弟という義兄弟のような習慣が存在し、長男は島に残り、次男以下は島に残れない、そして「あれ」と呼ばれ人々に恐れられているモノが存在する島。
そんな島を舞台に高校生の悟史は13年に一度の祭の為に拝島に帰省をし、持念兄弟の光市とともに不思議な大冒険をすることになるのです。
物語全体としては、大きな起伏などは少なく、展開の派手さというよりも、登場人物たちそれぞれの考えや感情を追っていくのがメインになります。
島に残りたい者と出て行きたい者、それぞれの思いが交錯する中、祭の夜に不思議な出来事が起こります。
どんなことが起こるのかは読んでからのお楽しみ。
謎のしきたりや閉鎖的な土地、なんとなく横溝正史的な要素を含みつつもドロドロとした感じは全くなく、むしろ夏という季節、少年時代の葛藤、というものが爽やかさを与えてくれるので、まるで10代の頃に還ったような気持ちで読み進めることができました。
その、爽やかな気持ちが原風景的な印象を与えてくれます。
最近、ドロドロした話ばかり読んでいたせいか、非常に爽快な気分です。
この本を読んでいたら、10年ぐらい前に読んだこの本のことを思い出しました。
『青い珊瑚の伝説』です。
記憶がおぼろげなので内容もかなり忘れており、海に囲まれている場所が舞台の不思議な話、ということしか思い出せないのですが…。
なんとなく思い出してまた読みたくなっています。
何年か前に読んで忘れてしまった本を、現在の読書によって思い出す、というのはとても嬉しいですね。
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6月26日、LIGHT BRINGERのライブに初参戦してきました。
個人的にellに行くのは去年6月のガルネリ以来だなーと思ったら、会場はFITS ALLの方で、こちらは2012年のUNDIVIDEとブルハチの対バン以来…。
非常に久々に行きましたね。ell系統はドリンクに一番搾りがあるのでもっと行きたいところw
実は今回がラブリー初参戦でしたが…まず、会場に着いて驚いたのが、客層の年齢層がやや高め?というか、おじさんが多くて女性が少ない。
ラブリーってビジュアル的にも曲調的にも女性ファンも獲得しやすそうな気がしてたんだけどな…。
メタルというジャンルに親しみの少ない女性も多いからかな?ちょっと意外でした。
開場語は、チケット番号が微妙だったにもかかわらず、前の方に行けそうだったので前へ。
Maoさんが見たかったので下手待機です。Hibikiさんも目の前で見たかったけど苦渋の決断。まぁ、位置的にステージ全体が見えるところに行けたので大丈夫です。
ちなみにこれ書いている人はMaoさんの顔が非常に好みです。(黙れ
ライブ開始後はいつものことなんですが、楽しすぎて何をどう書いていいやら…。
とりあえず、生ふきてんの声量はものすごく迫力があってかっこよかったです!そしてふきてん、写真よりも生の方が綺麗でした!
「私たちが!LIGHT BRINGER!略してー!」「ラブリー!」
このやりとりで改めてこのバンドは通称ラブリーなんだな、と実感しました。
メタルバンドなのにかわいい、だがそれがいい。
個人的に一番感動したのがnoah。実は、ラブリーというバンドを知ったのも、ハマったのも、この曲がきっかけです。
いつぞやのWe ROCKの付録DVDでnoahのMVを見て衝撃を受けて、You TubeでチェックしてCD買うまでの期間は自分の中で最短だったと思いますw
そんなこんなで、大大大好きなこの曲を生で聴けたことが本当に嬉しかったです。
他にも、HydrangeをMaoさんのキーボードとふきてんの歌声のみでしっとりと聴けたり、だからライブっていいなぁと思ったり。こういう音源にないバージョンを聴けるのは嬉しいです。
そして、新曲!ICARUSと名古屋でなんと初公開だったそうな、陽炎を聴くことができました!
もうね、ICARUS超かっこいいよー!
この2曲は開場限定シングルとして発売されていて、勿論買おうと思っていたのですが、聴いた瞬間にかっこよすぎて、「買おうかなー」が「買うしかねぇわ!」に変わりました。
メタル好きならたまらんです!そして歌詞もいいんだよねー。イカロスの話をこうポジティブにとらえているのは意外というか、面白いな、というか…ふきてんの着眼点すげぇなと思いました。
陽炎の方はちょっとしっとり切ない系、だけどしっとりしすぎていなくてこちらも好みです。
今回はちょっとトラブルもあったようで、ifの前で機材トラブルが起きてなかなか曲に入Jayさんんのトークが聴けたりで個人的にはちょっとラッキーでした。
ふきてんも言っていたけれど、ここにはラブリー大好き人しかいないから大丈夫ですw
そして、Jayさんがスギちゃんみたいに喋りながら「おまえらぁー 俺が歩いたらー ウェーブしろよー」とか言っていたのが面白かったですw歩くのゆっくりすぎてタイミングがわからんわwww
うん、ホント、機械ってなぜか突然調子が悪くなるし、でも、会場にいる私たちは嫌だなーなんて思わずに待っていられたし、人間っていいなって思いましたw
アンコールはVENUSとLove you♡でした。
VENUS楽しすぎ!みんなでかけ声出して参加できるのはやっぱり楽しい。
ジャンプしまくりんぐで疲れたけど、本当に楽しいアンコールをありがとう!
終演後の物販は長蛇の列でした。
一番搾りを飲みながら、1ミリも進まねぇイライライライラ…。
はい、超短気なのでコンビニの列すら並びたくない人です。
終電も気になるし、進まないしあーもーなんだってばよとか思っていたら…なんと物販にHibikiさんがいたwww
えぇ、おとなしく待ちますとも。むしろ待たせてください。←
イライラは収まったものの、今度は緊張で手汗ヌルヌルorz物販についた頃には引いていたものの、今度は死人ですか?というぐらい手が冷たくて、その死んだような手でHibikiさんに握手をしてもらいました。本当にすみませんでした。
そして、緊張のあまりさっさと去ろうとして、おつりの小銭をもらい忘れていたら、Hibikiさんがわざわざ「おつり渡してませんでしたよね!?」と追いかけてきてくれました。
あああああああああ\(^O^)/
本当にすみませんんんんん!!!!!!!
でもちょっと嬉しかったですけどわざとじゃありませんんんんん!!!!!!
なんかもう、ほんとね…無駄な手間をかけさせて申し訳ないやら、でもちょっと嬉しいような得したような…。
ちなみにHibikiさんは角度によっては友達に顔が似ている。Yumiさんは昔バイトしていた店の店長に似ている。そして店長の名前が思い出せない。←
とにかく、色々あって楽しいライブでした!新アルバム発売を楽しみにしながら、シングルを聴いています!
おまけ。大須に行くとペンギンカフェに行きたくなります。
天野喜孝氏が今年の24時間テレビのTシャツのデザインをされたそうですね。
今年は買うかもしれないwww
ただ、DやFFというよりもタイムボカンの時みたいな絵柄でしたね。
先日、読み飛ばしてしまった『夢なりしD』を読みました。
なので、感想や解釈が『D-聖魔遍歴』を踏まえたものになるかもしれません。
あと、今回は個人的にかなり解釈に悩んだ作品でしたので、全く的外れな読み方をしている可能性もあることを先に断わっておきます。
また、菊池先生があとがきで『夢想舞踏会』と対になる作品だとおっしゃっていましたが、『夢想舞踏会』を読んでいないため、非常に完結されていない話になるかと思います。
今回は、なんというか不思議の国のアリス的な話の構成でしたね。
つまり、夢オチ。こう解釈しましたがあっているか自信がありません…。
夢をテーマとした作品には非常に興味があるのですが、読むのは少し苦手です。
夢と現実の分かれ目がよくわからず、混乱するからですねw
Dが30年もの間眠り続けるシヴィルび招かれてとある村へ行く。
そこは貴族と人間が均衡を保つ平和な村だった。
しかし、その村というのは眠っているシヴィルが見ている夢であり、そこで暮らしている村人もシヴィルの見ている夢に過ぎない。
つまり、村も村人も実在しない幻であり、村人は夢の外=村の外=現実に出ることはできない。
シヴィル自身は夢を見続けることに苦痛を感じ、それを終わらせるためにDを招くのですが、村人はシヴィルに目覚められたら、うたかたの夢と消えてしまうので、それを阻止したいのですね。
ややこしいのは、実際のシヴィルは村を追い出されて亡くなっていること(夢というか、死んだシヴィルの霊魂が作り出した幻と考えた方がわかりやすいか)、夢の世界でのシヴィルは病院で眠っていること、しかし、シヴィルの意識自体はナンという女性として、村で活動している、ところでしょうか。
この解釈も自信がありません。
そして、青い花ですね。ここの解釈も非常に悩んだのですが…。
この青い花がカギとなって、夢と現実の境目がみつかるわけですが、ではこの青い花とはなんなのか?
この花をシェルドン婆さんがDのお茶にこっそりと入れるわけですが、婆さん曰く、この花はいつから咲いていたかわからない、そうです。
多分、シヴィルがこの村の秘密をDに知らせるヒントとして残したものだと思われます。
こう考えると、婆さんは村人でありながら、生き延びることに興味がないような言い方をしていたことからも、婆さんの行動にも辻褄が合うと思われます。
後半でこの花はDの体内で怪物として孵化しますが、これは村人が操ろうとするシヴィルの夢と、シヴィル自身の意識がぶつかり合って化学反応が起きた結果だと解釈をしました。
こう書いてみても、あまり自信をもって意見を出せません。
この話は漫画版も出ているので、こちらも読んでみることでまた解釈が変わるかもしれないな、と思います。
『D-聖魔遍歴』も踏まえて読んでみると、菊池先生は夢を「見る」ことではなく夢から「醒める」ことを重視しているのかな、と思いました。
『夢なりしD』でも「平和な夢だとしても醒めないことが幸せだとは限らない」という言葉が出てきたり、D自身が夢を醒ます作用として働いていることから夢から醒めることがテーマだと分かります。
『D-聖魔遍歴』ではビューロー兄弟の兄貴分が常に眠りながら行動、戦闘を行い、最終的に目覚めて現実に引きずり戻されたことが仇となってDに倒されます。
夢の中というのは、何をしようが死ぬこともなく、自由な空間であるとは思いますが、ずっとそこにいるのは果たして幸せなのか?
現実は幸せだとは限らないが、自分の意志で生きられる、それは現実でしかできないことなのかもしれませんね。
さて、お粗末な解釈はここまでにして、次はとうとう上下巻組になりますね。心して掛かりましょう!
先日、愛知県犬山市にある桃太郎神社に行ってきました。
詳しい事はこちらをご覧ください。
桃太郎と言えば岡山県、なのですが、ここの桃太郎神社は独自の価値観で桃太郎を奉っているといいますか…。
まぁ、学問でない限り伝説は様々な説を展開して受け継ぐのがいいと思いますとマジレス。
今回は奇々怪々なシュール写真を中心にUPしていきますね。
桃太郎生誕www
生まれたときからある程度でかいwww
おじいさんは山へ芝刈りへ。
おばあさんは川へ洗濯へ行って桃を拾ったという従来の設定のようですね。
犬。なぜか二足歩行。
猿。きびだんごが金色www
雉。もはや羽根が消滅www
鬼はなかなかいいんじゃない?
と、思ったら何ともいえないこの顔です。
今日のひな壇芸人達。
成敗されたようですね。
ときどき涙っぽいものが一筋流れます。
鳥居が桃ですよ。
ちなみに無病息災とか安産祈願の神社らしいです。
ちなみに桃太郎神社、少し前にリニューアルしたらしいのですが、リニューアル前の昔の人形がひっそりとありました。
顔が何とも言えずに怖いですwww
話の種にはなる、非常にシュールで不思議な神社でしたw
詳しい事はこちらをご覧ください。
桃太郎と言えば岡山県、なのですが、ここの桃太郎神社は独自の価値観で桃太郎を奉っているといいますか…。
まぁ、学問でない限り伝説は様々な説を展開して受け継ぐのがいいと思いますとマジレス。
今回は奇々怪々なシュール写真を中心にUPしていきますね。
桃太郎生誕www
生まれたときからある程度でかいwww
おじいさんは山へ芝刈りへ。
おばあさんは川へ洗濯へ行って桃を拾ったという従来の設定のようですね。
犬。なぜか二足歩行。
猿。きびだんごが金色www
雉。もはや羽根が消滅www
鬼はなかなかいいんじゃない?
と、思ったら何ともいえないこの顔です。
今日のひな壇芸人達。
成敗されたようですね。
ときどき涙っぽいものが一筋流れます。
鳥居が桃ですよ。
ちなみに無病息災とか安産祈願の神社らしいです。
ちなみに桃太郎神社、少し前にリニューアルしたらしいのですが、リニューアル前の昔の人形がひっそりとありました。
顔が何とも言えずに怖いですwww
話の種にはなる、非常にシュールで不思議な神社でしたw
久々に吸血鬼ハンターDシリーズを読みました。
最近、何かとホラーやミステリにばかり手を出していて、Dシリーズを読み進めるのがおろそかになっていました。
このシリーズは割と水戸黄門的というか、話の型が決まっているので、そうそう連続して読まなくてもいいかなーなんて思っての長期放置w
しかし、ミステリやホラーも読みすぎてちょっと食傷気味だったので、久々に全く違う世界を読みたくなり、再びDの作品を開くことになったのです。
この聖魔遍歴、流石というか、世界観がもうほんとに大好きです。
今回、Dが旅するのは侵入者を選別、排除する意思を持つ砂漠。
そう、砂漠が生きているのです。
個人的に土地や建物が意志を持っているかのように動く話は大好きです。
綾辻行人先生の館シリーズが好きな理由のひとつもこれだったりします。
人間には計り知れない壮大なスケールがたまらない。
劇場版ヴァンパイアハンターDにもDが意志を持つ砂漠をサイボーグ馬で駆け抜けるシーンがありましたが、この聖魔遍歴が意識されているのでしょうか。
今回、Dは貴族にさらわれていた隠されっ子タエと、タエを故郷に連れ戻すために砂漠を渡る人探しバイパー婆さん、Dを付け狙うハンター、ビューロー兄弟の夢を操る眠り男の兄ビンゴ、竪琴を武器にする弟クレイ、5年もの間、砂漠にとらわれていた農民のランスとともにこの危険な砂漠を渡っていきます。
この濃すぎるパーティにクールに付き合いながらも実は面倒見がいいDさんがマジイケメンです。
っていうか、この小説は男も女もババアもダンピールもハンターも農民もみんなイケメンだったね。
生き様がそれぞれかっこいいんだよ。
特に一番かっこよかったのは農民のランスですかね。
タエのためにハンターのクレイと殴り合ったり、タエがダンピールを孕んでいると知っても、タエと子供と暮らしたいと言ったり。
なかなかできることではないよ。だから本当にタエと一緒に幸せになってほしかった。
そしてタエもタエで強かったね。彼女とその子供は、世間からどんなに後ろ指指されても強く生きられると思う。
まぁ、ダンピールを孕んだから迫害される、というとファンタジーの世界だけど、これをレイプとかの言葉に置き換えてみると現代にも通ずる問題なのかもしれない。
被害者が迫害されるのは間違っているよ。
そしてバイパー婆さん。
結婚してくれ。
本当にこの婆さんかっこいいです。
辺境に生きるものとしての強さと優しさ、プロ意識、Dはもちろん持っているものだけど、それをきちんと言葉にして読者に伝えてくれる。そして、Dが決して語らない、明日だの未来だのの大切さを語ってくれる。
終始バイパー婆さんのその生き様に泣かされた話だと言ってもいい。
ビューロー兄弟も好敵手でした。
個人的にはビューロー兄弟の兄のビンゴの能力というか特性に興味津々でした。
まぁ、兄貴、物語の中盤は行方不明になっちゃってるんだけどwww
ビューロー兄弟の兄のビンゴは常に眠っていて、眠りながら会話をしたり闘ったりする、なんとも個人的には羨ましい能力を持っています。
闘うときは夢の水泡を作って相手に浴びせかけ、それに当たった相手は跡形もなく消えるというチートな技を使います。
まぁ、このシリーズはDがチート設定だから仕方ない。チート同士でやっと互角。
夢の中で生きているため、現実世界では食事もとらず、死にもしない。
不死身で最強ではあるけれど、どこか欠損しているように見えて、哀愁漂い、なんだか魅力的でした。
彼も意志を持つ砂漠のように終わりを求めていたのだろう。だから、彼の最後が目覚めて現実に戻ったところを斬られて、現実の世界での死を迎えられたところが、なんだかほっとしました。
ちなみに私は『妖殺行』のグローヴといい、チート能力の代わりに現実世界で何かが欠損してしまっている人物が大好きなようです。←
そしてこんな魅力的な人物たちをひとつの話の中で死なせてしまうのはもったいない…と思ってしまう。
うーん、できれば他の巻でも会いたかったな。
なんというか、物語全体に胸糞悪い嫌な奴がほとんど出てこなかったことで、非常に清々しい気持ちでこの冒険譚を楽しめました。
これはジャンル的にSFなのかファンタジーなのか…すべてを融合した菊池ワールドを大変おいしくいただきました!
そして今気づいた、前作の『夢なりしD』を読むの忘れていたwww\(^o^)/←