底辺絵描きがいろいろ描き散らしたり書き散らしたりするブログ。
読書や音楽やゲームも趣味。PSO2プレイヤーでもあります。
たまにナマモノの絵も描きます。陰陽座とかGALNERYUSとかV
系とか。
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とうとう読み切ったぜ!
全4巻というボリュームに圧倒されて読むのを躊躇っていた暗黒館でしたが、腹を括って読みましたよ!
…昔は北方謙三の水滸伝全20巻とか何の躊躇いもなく読んだのに最近たるんでるなぁ。
しかし、ボリュームはあるものの、一度ページを捲れば暗黒館の世界に入り込み、読み終わるまで抜けられないってぐらい面白かったです。
ちなみに、いつもはブログの容量節約の為にAmazonの画像を使っているのですが、全4巻も画像を貼るのがダルかったので、私撮影の汚い写真です。すみませんねぇ。←
読んだ率直な感想は、長い長い旅をしたような気分、になりました。
いつの間にか暗黒館の妖しげな世界に迷い込み「私」こと中也君(これも本名じゃないw)と一緒に館の中を手探りで進んでいったような気分になりました。
だから、読み終わって本を閉じた瞬間に思い浮かんだ言葉は「ただいま」。
無事に現実に、自分のいるしかるべき場所に帰って来れたと思いました。
全4巻もあるので、中盤あたりの謎が謎を呼びまくる展開ではやきもきしたりもしたんですが、それがかえってゆっくりと確実に暗黒館の闇の中に沈められていくような感覚でした。
だから、これから読む方は焦らずにゆっくりとページを捲ってみてくださいね。
そして相変わらずトリックに気がつかないw全く成長していない自分orz
綾辻先生の本って、読者にある程度まで自力で気がつけるような書き方をしてくれていると思うんですけど、ある程度以上は分からない書き方をしているというか…。
要約すると綾辻先生パネェ。(雑
『暗黒館の殺人』は館シリーズの7作目。ここまで来て、自分自身も島田さんや江南君と同じく、中村清司の館に魅入られていることを認めざるを得なくなりました。
館シリーズは全10巻(全10館の方がいいかな?)ということで、現在9館分が刊行されています。
残りの館達は我々をどこへ連れて行ってくれるのか…。
今から楽しみです。
どうでもいいけど、中也君ってキレると「お前の好きな花はなんだ!?」って言い出しそうだよね。
ここから先、追記でネタバレを書くので読みたくない方はバックしてください。
以前なぜかスマホ版で追記が折りたたみ表示されなかったので、対策のためにかなり下げてかいているのでご了承ください。
暗黒館には中村青司の館のモチーフになったものがすべて出てきていますよね。
今までの十角館から、暗黒館以降のびっくり館、奇面館まで。(ちなみにびっくり館まで読了。)
最後の館はなんだろう、と思う反面、個人的にこれかな?というのが一個あったりします。
それは「鏡」です。
暗黒館で鏡は重要な役割をしていましたし、ミラーハウスみたいなキチガイじみた家があっても面白いかなと。
江戸川乱歩の「鏡地獄」も鏡に対する執着が恐ろしい話だったなぁなんて考えながら…。
とかいって外れていたら恥ずかしいんですがw
他にも何か予想を立てている方はいるのかなぁ。
そういや、乱歩といえば暗黒館はなんとなく乱歩の「孤島の鬼」を彷彿させるなぁと思いました。本文中には「パノラマ島綺譚」の話が出ていたのでそちらがモチーフなのかもしれないけど。
館シリーズを読んでいるとなんとなく乱歩の小説を思い出したりします。
ここまで読んでみて、今までの話を読み直してみると、中村青司の館の新たな魅力に気づいてしまいそうです。
同時に彼に対する自分の思いも変わりつつあります。
やはり私は既に彼の館に魅入られているんでしょうねぇw
反面、自分とは違う世界にこれ以上踏み込むのは危険だとも思うのですが。
自分の理解できない世界は、糾弾するのではなく、関わらないことが一番いいのかもしれない、と、とみに思います。
踏み込んで関わって逃げられなくなったのが「彼」なのでしょうね。
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