底辺絵描きがいろいろ描き散らしたり書き散らしたりするブログ。
読書や音楽やゲームも趣味。PSO2プレイヤーでもあります。
たまにナマモノの絵も描きます。陰陽座とかGALNERYUSとかV
系とか。
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ついに読みました!死神の千葉さんカムバックの『死神の浮力』!
前作『死神の精度』は何年も前に友人に借りて読んだきり、実に久々の再会です。
今回は長編作品。
娘を殺された夫婦VSサイコパス。時々死神。(千葉さん)
この夫婦とサイコパスの対比がゾッとします。
娘を殺された山野辺夫妻は自らの手で犯人のサイコパス、本城に復讐をしようとするのですが、根っからのいい人なんでしょう、なぜここで…というような場所でトラップに引っかかる。ただし、ガッツはあるので何度でも立ち向かう。
対する本城は25人に1人はいると言われるサイコパス。頭も切れて、残酷で、自信家で、何度打ちのめしても立ち向かう山野辺夫妻に次々とトラップを仕掛けてくる。
そして、死神の千葉さんはというと、彼は死ぬ対象の人間、つまり山野辺氏の調査が目的なだけであって、敵討ち自体は仕事ではない。夫妻の役に立つこともあれば、邪魔をすることもある。ただ、自分の仕事をするだけ。
参勤交代はつい最近のことだと思っており、好きなものはミュージック、嫌いなものは渋滞。とんでもない雨男。毒を飲んでも、刺されても死なないチート。
人間ではないため、人間とはギャップがどうしてもでてしまう、千葉さんのおかしな発言は今作でも必見でした。
被害者が子供という、嫌な話なので、拒否反応を起こす方も多そうな内容なのですが、千葉さんという浮き世離れした存在が、その残酷さを少しだけ緩和してくれていると思います。
ただし、山野辺夫妻に感情移入して読んでいる場合は中盤、千葉さんにイラッとするかもですが、まぁ、人間の常識が通じない相手ですから、ぐっとこらえましょう。
人間なのに人間の常識が通じないのが犯人の本城ですね。
人殺しをいとわず、というか、単に遊び感覚でやっているだけなんでしょう。
良心がない分、手加減は全くしてくれません。
死神がチートである以上、普通の人間では相手が務まらないので、とても手強い相手です。
夫妻共々、読者の我々までも絶望の淵までたたき落としてくれます。えぇ、徹底的に。
悪役は徹底的に悪役である伊坂作品らしいといえばらしい。
しかし、彼もサイコパスではあるけれど、所詮は人間です。
死神の介入にどこまで耐えられるか、見物です。
伊坂作品を読んで感じるのは親の愛。
親って言うのは、ここまで子供を愛せるものなのか、という場面が多く出てきて、恥ずかしながら号泣しました。マジで電車とかで読んでなくて助かった。←
だから、生きている間に親孝行はしないといけないですなぁ。
最後に、自転車は凄い。ママチャリ最強。
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